最近聴いたアルバム

最近聴いてよかったアルバムメモです。

 

【凡例】

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★★★★★…グッと来た!
★★★  …いい曲が1〜2曲入ってた
★    …しばらくは聽かないかな〜
旧    …旧譜

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よかったやつはだいたいTumblrでシェアしているので、

音源だけ聴きたい人はタンブラでみてもらったほうが早いやも。

 

#1. Nosaj Thing / Fated  ★★★★★ 
 音の引き算のすばらしさよ。わびさびを感じる1枚 
 タイコクラブのactも良かったみたいですね。
 


Nosaj Thing -Let You - YouTube


#2.George FitzGerald / Feding Love ★★★ 
 クラブミュージックにくくられる人ではあるものの

 フロア向けの曲はそこまで多くない気も。

 アルバムのタイトルは「ロマンティックな恋愛関係の崩壊」と

「彼自身の複雑な実生活とは全くリンクしない音楽への興味が薄れたこと」から

 名付けられたんだそうな。
 
#3.starRo / Emotion  ★★★
 いろいろ実験的なこともしつつメロウな部分もあっていいです。

 ちゃんと聴けてないんだけどスルメかも。

 ちなみに日本人なんだそうな。逆輸入アーティスト的な。

 音源を購入した翌週にTSUTAYAの新作レンタルでふつうに出てた…

 


Tainted - StarRo x Jarell Perry - YouTube


 
#4.Moon Ate the dark / Moon Ate the dark Ⅱ ★★★★★ 
 これはスルメ 夜中にスピーカーで聴くことをオススメします。

 

 

#5.Mamford and sons / Wilder Mind ★★★★★
 ガラッと変わったなーというのが率直な感想。エモい!

 


Mumford & Sons - The Wolf (Official Audio) - YouTube

 

 

#6.Laplux / Lustmore  ★★★★★
 このアルバムも夜にしっぽり聴きたい系。官能的です。

 


Lapalux - Closure (feat. Szjerdene) - YouTube

 

 


#7.Jemie XX / In Colour  ★★★★★
 フューチャリングもの2曲(Romy,Oliver Sim)がめちゃんこいい。
 全体的にクオリティたけぇ。踊れます。

 


Jamie xx - Loud Places (ft Romy) - YouTube

 
 
#8.Will Samson & Heimer / Animal Hands ★★★★★
 ダブな要素もありつつポップ。中毒性高い。

 

 

 

#9.Hammock / Depature songs  ★★★★★ 旧
 聴いたあと全能感バリバリになる1枚
 宇宙と一体になりたいときとかに聴くといいんじゃないでしょうか。
 タイトル負けしていない期待を超える1枚。

 

 

#10.Henning Schmiedt / Wolken ★★★★ (旧)
 2枚目のピアノ作品

 電子音をいいかんじで溶けこませる作品はこれから始まってるぽい。
 ジャケットがいいよ。

  
 こうしてみると★5ばっかじゃねーかってかんじだけど、
 テンションのあがる曲以外は興味ないし、買わないので。

 

ひとつでも気に入るものがあったのなら、重畳であります。

高城剛のトークライブに行ってきたよ

高城剛トークライブへ行ってきた。

ちょっと時間があいてしまったけど、メモ書きと感想を書いておこうと思う。

 

「旅は、人を幸せにするのか」というテーマで90分の予定。

渋谷公会堂は想像より広く、そして席は見事に埋まっていた。
1Fが1,235席+2F 849席なので計2,083席が埋まっている計算になる。
2Fは満席でなかったかもしれないが、1Fは間違いなく埋まっていて、
2,000人超きたらしい。入場無料である。
メルマガ会員限定の招待のはずなので、
メルマガをとってるひとはこの20倍は余裕で超えそうだ。

 

ちなみに写真撮影録画録音すべてフリーだった。

(フラッシュだけ注意して、と主催者が話していた。)

入場時も特に当選メールを見せるみたいなことはなかった。

 

きている客は様々だったが、学生らしき若者がいた。

あとは色の黒いめっちゃ遊んでいそうなおっさんとか。

スーツ姿のおっさんもけっこういた。

実際ぼくの隣の席も仕事帰りと思われる(けっこう礼儀正しそうな)おっさんだった。

隣の席のおっさんはトークライブがはじまるまで英字の本をずっと読んでいた。

そのさらに横もスーツのおっさん二人組だったが、

こちらは写真をとったり談笑したりの普通の感じだった。

遠方からきてそうな人もちらほらいた。

やはり男性が多い印象があるが、女性もけっこういた。

割合は6:4くらいじゃなかろうか。

 

高城剛は白シャツにネイビーの短パンでやってきた。
声は朗々と明るく、元気があった。
ちなみに時間は90分だったけど、水も飲まずずっとしゃべりっぱなしだった。
しゃべるの得意だし好きそうだ。

 

話の内容としては

・近況(最近行っていたブルックリンの状況)
・おすすめの南の島々

・なぜ南の島は人を幸せにするのか、
・自分の島を見つけて欲しい

といった話に進んでいった。
メルマガとかぶっている内容も多かった。

 

興味ぶかかった内容を以下に列挙列挙ォ!!

 
・ブルックリンはマンハッタンの生活に疑問を感じたり

 嫌気を感じた人々が移り住んでできた街。
・元々倉庫街でビルがないので、空が広い。
・鉄道が南北に伸びていない。移動手段は自転車が多い。

・アメリカ和牛(種牛を日本から運び、ブルックリンで放牧する)
・イタリアからエスプレッソを輸入して新しいコーヒーをつくったように、
 抹茶をブルックリン流にアレンジ(高城剛はRemixと表現)して新しいものを創りはじめている。
 高城剛は抹茶はおいしい、と感じていた。

・ブルックリンも物価が上がり始めていて、

 (企業がマルシェに投資をはじめているらしい)
 元からいた人や早く移住してきた人はさらに移動しているらしい。

 

・ステルススターバックスが存在する。
 公にはスターバックス資本であることを公表していないが、
 客にバレるとこっそり看板をだす。


 
・ブラジルのフェルナンド・デ・ノローニャ島ははじめ国が管理していたが、
 客が増えればOKだろ、という考えで経営をしていて全然客が増えなかった。
 ある民間企業(金持ち)にまかせたところ
 「客層を富裕客に絞ったほうがいい」という発想で、入島料をとりはじめ、
 (ビーチにはいるにも予約が必要らしい)

 客層を限定しはじめてうまくいっているらしい。
 よい客が集まる(集める)と、サービスはよい方向に継続していけるらしい。
 客筋は大事だという話につながる。
 
 ・時代は大旅行時代、10年後はLCCも発達しさらに観光客の数は増える。

 人が多くなると島の開発も増えたり環境が変わるので、今から旅をはじめるべき。

 

・2015年末にはタイ・ドイツ間を99ユーロで飛ぶLCCが飛ぶ 

 

・幸福を感じる度合いは年収が250万円から500万円に変わっても9%しか変わらない。

 

・全米家電協会が2010年に『クリスマスに望むものはなんですか?』
 というアンケートをとったところ、
 アンケートの結果…1位は、「幸福と平和」!!

 

・弱った全米家電協会、2011年に再度同じアンケートをとった結果、

 1位は(「幸福と平和」と僅差で)「iPad」(笑)

 

・「ぼくも『幸福と最先端のデバイス、どちらがほしいか?」と訊かれたら、揺れます笑」
・「ぼくはね、両方だと思っています。この時代に生きていて、モノを完全になくすことはできません。」
・「ぼくもなにかデバイスを使うことで写真を撮れたり、皆さんにお話ができています。」

・「僕の理屈は非常に簡単で、持っていけちゃうものなら全部買う。持っていけないものを買いすぎるから『余剰』になるわけす。」


・日本の家電業界が厳しいのは、『テレビ』という『持っていけないもの』を高額で売っているから。

 

高城剛本人の中でもまだまだ欲しいものは買いたい、という物欲がある自分と
 物質からもっとフリーになりたい、という自分とのせめぎあい、葛藤がある。

 


ヒンドゥー教では十字路には悪魔が降り立つよくない地形と信じられていることから、
 街はT字路が多い。信号もないのでバスがくると混雑して渋滞の原因になるらしい。
 以前は30分で行けた距離がいまでは5時間くらいかかるとのこと。
 こういうことが他の場所でも起きてくる。

 

ギリシャの島には電話もネット予約もなく、
 予約をするにもそのお店まで行かないといけないレストランがあるそうな。

 

・幸福を感じさせる脳内麻薬・セロトニンは太ももを動かすことでも分泌される。
 歩く・移動すると幸福度が増す。

 

・自分の島を見つけなさい、という話。
・計画をするだけでも楽しくなる。
 まず計画しましょう、という話だった。


自分の島をみつけろ、といわれ、

今、自分の知っている島々の中からチョイスをするのであれば、

イビサかなぁという結論に。
控えめにいってもこれまで面白い遊び方というのをほとんど経験してこなかったので、
ぶっちぎりに楽しく遊ぶ人々とはどういう人種なのか、見てきたい。
できれば自分も楽しんできたいよね。


ボラカイとかパラワンとかは、旅慣れてないと厳しいんじゃないか、
みたいな勝手な恐れがある。

 

経験が人を幸せにするのであれば、

多くの経験ができるようなライフスタイルがよいのか
多くの経験というと曖昧だけれど、
ぼくは「多くの違う場所で普段食べないものを食べ、話したことのない人の話をきき、したことのないことをする」と解釈する。


毎日ちがうベッドで寝て、違うものを食べられる生活をするには

どうすればいいだろう?

 

 

森の図書室で音楽係をしてきたよ

先週森の図書室で音楽係をしてきた。

 

たいへんたのしく面白かった。

 

 

だけだと小学生の日記になってしまうので、

つらつらかいていこうとおもう。

 

もともと森の図書室はCampfireで知って、ぼくもお金を出したのだけれど

出資のリターンに一日室長ができる、みたいな特典があってそれを使ってなかったので、

やりたい、と森さんにメールしてやらしてもらった。

 

 

元々森の図書室のBGMには少し不満を持っていて、

あんまり本を読むのに適したBGMがかかったところにでくわしたことがない。

いつも洋楽のどメジャーかつアッパーなやつ( Cold Play・Duft punkなどなど)や

MISHAのカバーがかなりでかい音量でかかっていた。

 

ぼくも当日

スタッフのみのっちにも「もっと音量でかくしていいですよ」と言われたのだけど、

実際いついも音量はでかい。

 

なので、読書していてもそんなに気にならない、

それでいてまた来たくなるような、

ちょっとよい雰囲気になるような音楽を選曲してきました。

 

本当はPCをもっていってやるつもりだったけど、

家を出る直前になってPCが起動しないというトラブルが。

しかたないのでiPodとCDで音源をもっていくことにした。

 

 

で、音楽係をやった感想としては

・音響設備ちゃんとあるところでそれなりの音量で大好きな音楽を流すと

 

 さいっこーーーーーーに気持ちがよい!

 

 The Album leafのIn a Safe placeからも南極か流したのだけど

 Window→Thuleの流れとか何度きいても本当にいいですよね。

 

 お客さんはそこまで多くなかったけど、

 「BGMがよくなかった」みたいな理由で

 お客さんを遠ざけるような結果にはしたくなかったので、

 音量とかはちゃんと気を使いましたよ。

 

 この日は一日なにも予定がなかったので

 昼夜ずっといてラストまで好きな音楽をかけていました。

 この日夜に入っていたスタッフのお兄さんがいらしていたのだけど、

 「BGMよかったですよ」と好評いただいたようで一安心。

 

昼間はピアノ曲を中心におだやかなやつを、
夜はエレクトロニカ路線ではじめつつ、
夜がふけるにつれてムーディーなやつとかジャジーな曲を中心に流しました。

以下メモ

 

- 昼の部 -

Akira Kosemura / Departure
F.S. Blumm & Nils Frahm / Lichr-Tell
F.S. Blumm & Nils Frahm / Ten
Akisai / Line
Aus / Sora
Aus / Halo
Aus / Stargazing
Penguin cafe / Solalis
Penguin cafe / And Yet…
Penguin cafe Orchestra / Jeffes:Pertetuum Mobile
Henning Schmidt / WanderSchuhe
Henning Schmidt / Ein neues Lied im Kopf
Henning Schmidt / Dann kam das Lied No. 3
Henning Schmidt / Schneller gehen
Henning Schmidt / erinnerung
Pino / Otto A.totland
Tamas Wells / Bandeges On The Lawn
Tamas Wells / Vendredi( Live )
Nils Frahm / You
nunu / Chocolat
Moshimoss / Your New Era
fennesz+sakamto / haru
My Autumn Empire / The Playing Fields
Pascal Pinon / Þerney (One Thing)
Pascal Pinon / Somewhere
Au Revoir Simone / Lucky One (Kyte Remix)
Ulrich Schnauss / Nobady's Home
Radical Face / Wrapped in Piano Strings
Death Vessel / Isra Drown
Efterklang / Dreams today
Peter Broderic / it's start here
Mum / Green grass of tunnnel
コトリンゴ / こんにちは またあした
高木正勝 / Perpetuum mobile
Nils Frahm / Over There It's ranning
Aspidistrafly / Gensei
Jose Gonzarezs / With the ink of a Ghost
Bibio / Down to the sound
A winged victory for the sullen / We Played Some Open Chords
惑星のかぞえかた / 少年少女

 

- 夜の部 -

Jonsi & Alex / Daniell In The Sea
Evenings / Babe / LP未収録 -
Letherette / After Dawn
Jon Hopkins / I Remember / Exclusive Yeasayer cover version -
David Holmes / Hey Maggy
Alela Diane / Lady Divine
Four Tet / Gillie Amma I Love You
School of Seven Bells / Connjur
Peter Broderick / And It's Alright / Nils Frahm Remix -
Flica / Lucid Dream
Helios / Hope Valley Hill
The Album leaf / Micro Melodies
Monoline / Wordless
Helios / The Toy Garden (liveVer.)
Ametsub / Snowly Lava
Ametsub / 2cat
Tycho / Hours(Teen DazeRemix)
Teen Daze / Ice on the Windowsill
Balam Acab / Motion
The Album leaf / Window
The Album leaf / Thule
Moderat / Damege Done ( Silinder Remix )
Beacon / Into the Night
Beacon / Bring You Back
Beacon / Studio Audience
Mint Julep / Chasing The Wind Catching The Shadows
Mint Julep / Aviary
Bonobo / Pieces
Bonobo / Tem Tigers
Mint Julep / Save your season
Mice Parade / Tales of las nagras
Miaou / Own your colors
Electric President / Feathers
Bon iver / Perth
jaga jazzist / Toccata (Mungolian Jet Set Remix)
LUUUL / L'Ete Prochain
The Notwist / Good Lies
Phantgram / Nightlife
Mmoths /Heart (feat. Keep Shelly In Athens)
Nosaj Thing / Try ( feat.Toro Y moi )
Lymbyc System / Prairie School
Lymbyc System / Truth Skull ( Bibio Remix)
Telefon Tel Aviv / Fahrenheit Fair Enough
S.Carey / Creaking
Rhye / The Fall
The Internet / Shadow Dance
Milosh / Jetlag

 

頭文字が同じアーティストが続いているのは気のせい。。。

Taylor McFerrinとかTeebsもプレイリストに入っていてかけたかったけど、最後までかけられず。
(お客さんもいなかったので11:30を待たずに店じまいになった。)

またやりたいなー

 

 

 

ある定食屋の風景

昼も遅い時間に、そこそこよく行く和食屋で昼食をとった。

 

食べログでの評判は普通だが、

ぼくは割と気に入っていて時々行く店だ。

席についた瞬間、壁に貼ってあった「鰆」の文字が視界に飛び込んできたので、

つい鰆の定食を頼む。

 

ぼくは和食が大好きだが、焼き魚を出す店へ行くと

魚をきれいに食べることに集中するあまり、まわりを見ることがほぼない。

ところがこの日はいつもと違って、なぜか周りを見渡す余裕があった。

 

調理場を含めても5坪もないであろう狭い店内にはOL二人組と、

工藤静香似の上品な女性と、ゆったりしたデニムシャツに

同じ色のバケットハットをかぶったロンブー淳に似た兄さんのカップル、

そして金髪にちょびひげを生やしたダンプ松本似のおじさんがいた。

 

すぐ左前の席に横並びに座っていた30代前半と思われる

静香と淳のカップルは、ほとんど会話らしい会話もなく、

静かに料理が来るのを待っていた。

 

料理が運ばれてきたあとも、ふたりは音もたてず静香に食事をしていた。
淳は神妙な面持ちでお櫃の米粒を箸ですくい取っていた。
静香もしゃもじについた米粒を箸でかきとっていた。

 

壁際の席に座っていたダンプ松本似のおっさんは
「ずぞぞぞーっ」と音を立てながらお茶漬けをかき込んでいた。

 

OL2人はぼくの後ろのテーブル席に座っていて姿は見えなかったが
「えっ、たかまつさん、ちょっとお茶飲み過ぎじゃないですかぁ」とか、
食後のおしゃべりに余念がない。この狭い店内では十分かしましい声量である。

 

少し経って、ぼくの前にも鰆を焼いた定食がやってきたので、
姿勢を正し、茶碗をとって、旬の味覚を楽しみつつ、

ひきつづきカップルのほうを眺めていた。

 

ほどなくカップルはきれいに料理を平らげた。

淳は静香から千円札を受け取り、会計を済ませた。


淳は帰るとき「ありがとう。ごちそうさま。ありがとう。」
と言いながら店を出て行った。
「ごちそうさまでした」はわりと言うけれど、
「ありがとう」と言う人は珍しいなぁと思った。

 

格好はちょいワルな兄さんだったが、
振る舞いは落ち着いていて、どこか上品さすら匂わせた。

 

カップルが食事を終えるのと前後してストライプのスーツを着た、

阿部寛とラーメンなんでんかんでんの社長を足して2で割ったような

細長いおっさんが1人で入ってきた。
おっさんはマグロ中落ちを食べていた。
おっさんはスマートフォンの画面をみながら食事をしていたが、
お櫃に米粒をぐわしっとこびりつかせたまま、

すぐに食事を終えて店を出て行った。
(ぼくよりも早く食べ終わった。)

 

時計の針は午後3時を過ぎようとしていた。

 上品な淳と静香の顔はもう思い出せなかったが、

ダンプ松本おじさんと、

阿部なんでんかんでん寛の顔だけが鮮明に脳裏に焼き付いていた。

 

美しい人へ

美しい人へ

 

ある大人は、訳知り顔で

 

「花は散るから美しいのだ」と宣う

 

 

美しい人よ

 

都会で摩滅するくらいなら、

 

哀しいほど晴れた日の桜の下を、

 

鉄色の顔で歩くくらいなら、

 

あなたのからだが喜ぶ土地で

 

美しい本当のあなたに戻れ。

 

 

 


スピッツ / さわって・変わって - YouTube

おっさんとタイ人の彼女と銭湯と。

まだ肌寒い、3月のある晴れた月曜の話。

まぁついこの前なんだけど。

 

スーパー銭湯でも行くか

と思い立ち、夕方くらいに家を出る。

早くついて夜10時くらいには帰ってこようと考え、新宿の銭湯に出かける。

 

湯船でゆっくり身体を温めたあと、

いつものようにサウナ・水風呂・露天風呂側のベンチ往復する。

たしか、2回目にサウナに入った時だと思う。

サウナ室の中に入ると客は自分一人。

下から二段目の真ん中に腰を下ろす。

 

その直後、小太りのメガネをかけたおっさんが入ってきた。

ついつい「メガネだいじょぶですか?」とおっさんに声をかけてしまう。

おっさんは「あぁ、座ったあとすぐとるのでだいじょぶですー」と、
意に介したふうでもなく座る。

 

そうなのかとおもい黙っていると、

おっさんのほうから色々話しかけてきて、
視力がどちらも0.02なんですわ〜とか、
会社からここまで歩いて二分で近いんできてみたんですー
今日でくるの二回目なんですーみたいな話をしだした。

 

けっこう話が続いたので、付き合ってたらサウナも長引きそうだなぁと思い、
適当に相槌をうったあと会話を切り上げて

サウナ室をでてシャワーを浴びる。

その後水風呂に入りに行くと、さっきのおっさんが既にいてこちらをみている。

 

で、やっぱり話しかけてきた。

おっさん、腰まで水につかった状態でずっと話している。
新宿は六丁目にもヤクザはたくさんいますよ、とか、
温泉好きで、長野や軽井沢にゃよく行きますよ、とかなんとかかんとか。

万葉の湯もよく知っていた。

自分が子どもの頃の銭湯は、刺青あっても全然OKだったのに、
最近はどこも厳しいですね。という話もしていた。

 

更に続けて自分のオフィスの周辺で働くホストが

オフィスと同じ物件の近くのマンションに住んでいて、
刃傷沙汰もけっこうあるよ、なかなか物騒だよ、という話。

(実際、ぼくも刺青こそないものの、

その筋っぽい兄さんを度々この銭湯で見かけている。)

結局、水風呂でも10分ちかく話し込んでしまう。
おっさんは平気な様子でずっと話している。

途中で炭酸風呂へ移動する。

多分21時を過ぎたくらいだったんじゃないだろうか。

 

おっさんも一緒に入っていて、まだまだ話を続ける。

新宿六丁目にオフィスがあること。
不動産業を営んでいること。
彼女がタイに帰ってしまってること。

(彼女タイの人かよ、と心のなかで突っ込んじゃったよね。)

 

家に帰っても特にやることないし、

ここ(銭湯)にくると家に帰りたくなくなるらしい。

自宅は杉並にあること。彼女には子供がふたりいること。

 

下の女の子はスイス人と結婚してスイスで働いていること。
タイではエステをやっていたけれど、設備をおいて旦那といること。
上の子は何をやっているのかきいた気がするが忘れてしまった。

 

タイのほうが住みやすい、という話や、
今はタイの医療技術が進んでいる話。
病院スタッフはだいたい英語を解し、話せる。
少ないけど、日本語を話せるスタッフもいること。
本国より費用がかからないので、手術ツアーとかいって、
ヨーロッパからツアーを組んでタイまでやってくる欧州人が増えていること。

 

タイは仏教徒が多い。
都市部はそうでもないが、村へ行くとだいたい親類ばかりで、
卒業式や葬式、結婚式の度にたくさんの親類知人、村の人を呼んで

盛大に式を開くのがお約束になっている。

だいたい2〜5日くらいぶっ続けでやって、
村人全員(200人分?)の食事を用意しないといけない。

だいたい一回で200万円くらいかかる。
村のそういうつながりを避けたくて、娘達は都市部にうつった。

 

それからタイの北部の村にアパートを建てた。
10部屋くらいつくって、1,500万円くらい?
一部屋だいたい7万円くらいで貸して、利回りだいたい5%

ラオスとの国境になるメコン川沿いにあるところで、

本当になにもなかった田舎だったけれど、

その後橋がかかってイミテーションができたので、
そこで働く男女がアパートに入居してくれるのだそう。

コインランドリーも一緒に作ったらかなり儲かって、三ヶ月で元がとれた。

アパートの住人だけでなく近隣の地元民も使っている様子。
他にも似たようなアパートができてきたが、
値下げ競走はしたくなかったので、

コインランドリーや家具をつけて差別化をはかった話もしてくれた。

 

会社の金を使ってやったので、これが売れなかったらマジでやばかったなぁ、
と心のそこから安心しきったような表情で話してくれた。

チェンマイにもマンションを買っていたので
(まだ完成してないけど)アパート経営がダメだったら、

最悪そのマンションを売ろうと考えていたこと。
そんなことをずーっと延々話していた。

 

それから彼女とふたりでタイ国境付近の温泉リゾートに行った話も。
行きはここに寄ってみないか、みたいなかんじで

ドライバーが営業をしかけてきたりするらしい。

温泉リゾートはコテージがあって、

すぐそばに水着ではいれるぬるめの温泉がある。

帰りのタクシーは橋を渡って川沿いをまっすぐ走って帰っていった。
半日貸しきって600バーツくらいだった。

 

 

…………みたいな話をずっときいていたら、

いつのまにか時間は12時近い。


やべぇなぁと思いながらようやく湯船を出たら、
グラっと視界がゆがみ身体が傾く感覚。


指もめっちゃふやけている。
すぐそばのイスにいったんすわって落ち着く。
けっこう頭がぐわんぐわんきている。

 

少し落ち着いてきた気がしたので、

冷水を浴びようかなぁ、そう思って立ち上がり、

サウナ横のシャワーのほうへ歩いて行く。
まだふわふわしている。

 

おっさんは心配して見ている。

どうやらシャワーのなかで二回ほど気を失ったらしい。
この前後の記憶はほとんどない。

どうやらシャワーに移動した途中から、

銭湯のスタッフの兄さんも様子をみてくれていたらしい。

髪が長めで目の大きい茶髪のにいちゃんと
坊主のあたまのほっそりしたにいちゃん、
あと天パでパイナップルみたいなにいちゃんが
脱衣所にイスをイスをもってきてくれたり、

塩水をもってきてくれたり、いろいろ介助してくれた。

 

まさに、不覚。

 

おっさんは(たしかカミヤさんと名乗った)オフィスまで近いからか、
ずっと付き添って様子をみてくれていた。

帰りにタクシー代に、といったような言い方で1,000円を渡そうとした。

ありがとうございます、とお礼だけいって断った。

10,000円だったら受け取ったかもしれない。

泊まろうとすると1時から深夜料金がかかることや、
翌日が仕事だったので、家に帰ることを選択。

帰りはUberを呼んで帰った。
明治通りを恵比寿までひたすら走るだけで、

新宿から恵比寿まで距離にして6kmという長さだった。

 

これなら、チャリでこれるなぁ、そのときなんとなく頭によぎった。
Uberのドライバーのおっさんは、税金が工事に使われていることに対して、

ブツブツ文句をつぶやいていたような気がする。

不満や愚痴をこぼしても現状はなにも変わらないのに。

おっさんに説教してもはじまらないけれど。

 

Uberは4,000円。ビビる。

恵比寿駅の前で降りて、途中のファミマでポカリスエットを買い、

そこから歩いて家に帰る。

自転車をマークシティの駐輪場においたままで、どうしようか参った。

(そういえばいつ取りに行ったのか覚えていない。)

いや、銭湯で話しかけられても、慣れてないなら長湯はしちゃダメですね。。

 

夜に聴く珠玉の曲たち

 

最近蔦屋のCDコーナーで知ったLateNightTalesというコンピレーションが、

すごい良かった、というお話。

 

蔦屋の2Fの試聴コーナーにトゲトゲの物体が写ったジャケットのCDがおいてあって

「LateNightTales,Jon Hopkins」と書いてあるので

あれ、ジョン・ホプキンス新作だしたのかなと思って

聴いてみたらコンピレーションだった。

 

はじめは「これ釣りっぽいなーわかりづらいよー」と思ったけれど、

収録されている曲をみてみると

Nils Frahm,Teebs,Bibio,School of Seven Bells,A Winged Victory for the sullen,Peter Broderick,Helios…と見事に自分の好きなアーティストばかりだったので、

「これは素晴らしい選曲だなっ!」と思って思わず聴きいってしまった。

 

特にNils FrahmがリミックスしたPeter Broderickの↓が最高だった。

Jon Hopkinsのライナーノーツによると、

最初から最後まで手作業でプログラミングしてるらしい。


Peter Broderick - And It's Alright (Nils Frahm Remix ...

 

音源をもっている曲が半数と、知らない曲が半数あるのだけれど、

多分これは買ってしまうと思う。

 

LateNghtTalesというコンピレーションが気になって、

帰って色々調べてみたら過去もたくさん出てるではないかっ!

 

とりあえずBonobo,Royksopp,The Cinematic Orchestraのセレクトがよさ気なかんじだったのでAmazonですぐに買ってしまった。

(人気があるのか、数が少ないのかどれも在庫は少なめだった。)

自分の好きなアーティストがどんな曲を聴いてるのか、

どんな曲が好きなのか、というのを知れるという視点でも作品を楽しめると思う。

 

こんな素晴らしいコンピレーションがあったなんて知らなかったなぁ…