中国は広州ではたらく元同僚が先週一時帰国しており、食事に誘ってくれたのでノコノコ渋谷まで出て行った。
お店を選んでいいか尋ねられ、了承したらポムの樹かラケルに行きたいとのこと。
どちらも知らないお店だったのでその場でググってみたら、「オムレツ」「オムライス」という言葉が出力される。どうやらオムライスが食べたいらしい。ポムの樹は所在地がお台場とか書いてあって、お台場まで行くのだるいなぁと思って「じゃーラケルで!」と返答。あとで知ったんだけどポムの樹は渋谷にもあるようだった。
オフィスを6時過ぎに出て渋谷へ歩いて向かう。彼女はすでに店先に到着しており、お店の入り口をカメラで撮影していた。真新しいカメラで、来日にあわせ楽天で買ったらしい。
久しぶりに会った彼女は、髪をロングのまま長く伸ばしていて以前より大人っぽい雰囲気になっていた。髪型ひとつで人の印象ぜんぜん変わりますね。
ラケルでその子は一番シンプルなオムライスのプレートを、ぼくはハンバーグがのったやつを頼んだ。あとブリュレとパフェみたいなのも頼んだ。デミグラスハンバーグうまい。
お店では、その子が一人暮らしからドミトリーに移ったことや、ドミトリーは賑やかで家に帰ってきてもだれか話せるのはいいよねとか、中国語検定にあわせて帰国してきたこと、今働いているところをやめたらセブ島に一ヶ月語学留学をしようと思っている、みたいなことを話した。ぼくは高城剛の本やメルマガで仕入れたセブ島の語学学校の事情をさも見てきたかのような口ぶりで話した。
広州にはいつまでいるつもりなのか、という話題に移ると、今年で日本に帰るつもりなのだ、とその子は言った。その子は某航空会社の契約社員として働いていて、一年ごとに契約更新をするらしい。
で、話をきくとなにやら野望があるらしく、ためらいがちに話す彼女を促すと「カフェと語学教室を併設したスペースを作りたいのだ」という話を始めた。そのために、帰国したらまずはカフェの経営ってどうなってるのかを知るため、カフェで働こうと考えている、と話していた。
彼女のイメージでは1階をカフェに、2階を教室スペースにするイメージ。人に話すと笑われそうなので、あまり話していない、と言うので、ぼくは「夢はなるべくいろんな人に話したほうがいい。話すと助けてくれる人が現れて実現が早くなるから」という助言をする。
イメージの参考になれば、と思い最近道玄坂にできた森の図書室の話を彼女にしたら、Facebookですでに知っていて興味をもっていたらしく、食後一緒に行くことになった。
その日は日曜だったが、図書室は女性のお客さんが2〜3人いるだけで空いていた。今の期間はキャンプファイアでパトロンになった人しか入れないようだ。
室内をふたりでいろいろ見て回ったあと、窓際のソファで座って本を読む。その子はすこし興奮した様子で「けっこう本があるんですねぇ」とか話しながら室内のほうぼうをちょこまか撮影していた。
他に客はいなく、そのうちスタッフもカウンター前にある席でなにか話し始めていた。図書室には10時くらいまでいた。
その後マークシティの地下にある本屋で本を見ていった。彼女は「このくらいのサイズがちょうどいいんですよね」と話、小さな中和辞書を買っていった。店をでて半蔵門線の改札までその子を見送った。
ぼくは歩いて代官山蔦屋までいき、数冊書籍を眺めたあと、また歩いて自分の部屋まで帰った。家についたのは1時過ぎだったように思う。
その子はぼくより5つも年下なのに、夢をもって将来を見据えていることに少なからず刺激というか衝撃を受けた。
なにか応援したいけれど、今のところこれといっていい案は思い浮かんでいない。